延伸とは、熱可塑性樹脂フィルムをガラス転移温度(Tg)以上・融点以下の温度域で機械的に引き伸ばし、高分子鎖を特定方向に配向させる加工技術です。延伸方向によって「縦延伸(MD方向)」「横延伸(TD方向)」「二軸延伸(縦横同時または逐次)」に分類されます。延伸により分子鎖が規則的に配列することで、引張強度・弾性率・寸法安定性が向上するほか、複屈折や位相差といった光学特性を精密に制御することが可能となります。液晶ディスプレイ用の位相差フィルムや偏光子保護フィルムでは、延伸条件(温度・倍率・速度)の微細な管理が光学均一性に直結するため、高度な延伸技術が製品品質を左右します。
当社では、縦延伸・横延伸・チューブラー二軸延伸に対応した延伸設備を保有しており、COP・PMMAなど多種樹脂への延伸加工サービスを提供しております。特にOXIS®(位相差フィルム・偏光子保護フィルム)の製造においては、精密な延伸条件の管理により光学特性の均一性と膜厚精度を高いレベルで両立しています。クリーンルーム環境下でのムラの少ない延伸加工により、ディスプレイ用光学フィルムに求められる厳しい品質基準に対応しております。